印刷

都市ガスの標準熱量変更について

平成23年3月31日

 西部ガスは、都市ガスの標準熱量を、現行の46.04655MJ(11,000kcal)/m3から、福岡地区と北九州地区は「45MJ(10,750kcal)/m3」に、熊本地区、長崎地区、佐世保地区、島原地区は「46MJ(10,990kcal)/m3」に変更します(※1)


■ガス料金の引き下げに向けた、コスト削減を図ります
・増熱用のLPG(液化石油ガス)の使用比率を下げることで、都市ガス製造コストを削減し、ガス料金の引き下げを図ります(※2)
・今回の標準熱量の変更は、平成23年度下期に予定している料金改定と同時に実施します
■全国で約7割のお客さまが使用している都市ガスが45MJ/m3です
・全国で都市ガスをお使いのお客さまは約2,885万戸です
・45MJ/m3のガスは、このうち約7割のお客さまに使用されています
■家庭用のお客さまのガス機器はそのままご使用になれます
・供給する都市ガスの種類(13A)に変更はないため、家庭用のお客さまが現在お使いのガス機器は、これまでどおりご使用になれます
・工業用などのお客さまがお使いの特殊な機器や空調機器のごく一部では、調整作業が必要な場合があります。個別に当社からご連絡を行い、調整作業を行う予定です
・卸供給を行っている都市ガス事業者様向けのガスについても、それぞれの地区に応じて熱量が変更になります

当社では、今後もクリーンエネルギー“天然ガス”を原料とする都市ガスの安定供給と普及拡大に努め、低炭素社会の実現に貢献していきます。


(※1)熊本・佐世保・島原の各地区は、サテライト方式で都市ガスを供給していること、また、長崎地区はLNG(液化天然ガス)の貯蔵期間が長いことから、タンクローリでの輸送段階や貯蔵段階で超低温(-162℃)のLNGが濃縮し熱量が45MJ/m3を上回ることが想定されるため、46MJ/m3への変更としました

(※2)都市ガスは、海外から輸送されたLNGを気化して天然ガスに戻し、増熱用のLPGを加えて、熱量を調整して製造されます。
現在、LNGは世界的に低熱量化の傾向にあり、当社が購入するLNGや天然ガスについても同様の傾向にあります。また、増熱用のLPGはLNGと比べて割高に推移している状況です


≪ご参考≫


  1. 1.西部ガスの都市ガス供給体制図
  2. 2.都市ガスの製造プロセス

    (1)天然ガスは、産地で冷却して液化され、-162℃という超低温の液体「LNG(液化天然ガス)」となります

    (2)LNGは日本のLNG受入基地にタンカーで輸送されて、LNGタンクに貯蔵されます

    (3)LNGは、需要に応じて海水で温められて気化され天然ガスに戻されます。そして、LPG(液化石油ガス)を混合され、臭いをつけられたあと、都市ガスとして市中に供給されます。

<LNGサテライト基地方式>

LNGを、LNG受入基地(一次基地)からタンクローリで二次基地に輸送して貯蔵し、都市ガスを製造して供給する方式のこと。 西部ガスでは、熊本工場、佐世保工場、島原製造所がこの方式を採用している。

以上