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筑後地区のガス増量対応について

平成23年10月4日

 西部ガスは、筑後地区のガス事業者様からのガス増量要請に応えるため、新たな事業会社の設立や供給能力の増強などについて本格検討を開始します。

 現在、当社は、パイプラインを通じて筑後地区のガス事業者様へガスを卸供給しています。同地区では産業用分野を中心に都市ガス需要が増加していることや今後も需要拡大が見込まれることなどから、卸供給先のガス事業者様から卸供給の増量についてご要請をいただいています。しかしながら、現行設備の供給能力ではそのご要請に直ちに対応することは難しくなってきている状況です。
 このようなことから、当社は都市ガスの供給能力を増強することとし、新たに事業会社を設立して、同社によるLNGサテライト基地(※1・※2)の設置、および当社の卸供給の事業スキームの見直しについて、本格的な検討を行っていく次第です。

 新事業会社は、当社から筑後地区に係るパイプラインを譲り受けるとともに、パイプラインの南端の久留米市にLNGサテライト基地を建設する予定です。そして、パイプラインの北側で当社からの都市ガスを受入れる一方、南側からはLNGサテライト基地で製造した都市ガスを供給し、パイプラインの両側から都市ガスの供給を可能にすることで供給能力を強化します。
 また、パイプライン沿線のガス事業者様へのガス卸供給などについては、当社から新事業会社に移管され、新事業会社がガス導管事業者として供給していく予定です。
 このようなことにより、新事業会社が筑後地区に拠点を構えパイプラインとLNGサテライト基地を一体運用することで、効率化によるコスト低減と筑後地区の更なるセキュリティ向上を図っていきます。

 現在、都市ガス(天然ガス)の重要性はますます高まってきています。このような中、当社は、供給基盤の強化を行うことでその安定供給性の向上と普及拡大に努め、地域経済の一層の発展に貢献していく考えです。

(※1)LNG(Liquefied Natural Gas) = 液化天然ガス

(※2)LNGサテライト基地

LNG受入基地(一次基地)からタンクローリで輸送されてきたLNGを受け入れて貯蔵し、需要に応じて気化して都市ガスを供給する基地(二次基地)。
西部ガスでは、熊本工場、佐世保工場、島原製造所、大牟田工場(九州ガス圧送(株))がこの方式を採用しています。

<事業会社および設備の概要>
1.事業会社の概要
資本金 約4億円(当社の100%子会社)
設立日 平成24年4月(予定)
事業開始 平成26年4月(予定)
事業内容 当社パイプラインからの購入ガスと、LNGサテライト基地での製造ガス(原料のLNGは当社から購入)を、当社から購入したパイプラインによりガス事業者様などへ供給する
事業場予定地 福岡県久留米市津福本町2300-1
 (久留米ガス(株) 津福供給所の用地を一部購入予定)
総事業費 約35億円(LNGサテライト基地建設・パイプライン買い取り等)
2.設備の概要
 (1)サテライト基地
建設予定地 福岡県久留米市津福本町2300-1 (新事業会社予定地内)
主要設備 LNG貯槽、LNG気化器、ローリ受入設備 等
建設工期 平成24年8月 〜 平成26年3月(予定)
運転開始 平成26年4月(予定)
建設費 約20億円  ※新事業会社の総事業費に含む
 (2)パイプライン
総延長:約44km(主な口径:400mm)のパイプラインを、新事業会社が当社から買い取り予定
以上