やさしくて、力強いエネルギー、天然ガス
西部ガスグループがお届けしている都市ガスの原料は、地球環境に与える影響が小さい、天然ガス。天然ガスはその優れたクリーン性で、CO2の削減に大いに貢献しています。また供給安定性や将来性などから、国の基幹エネルギーとして位置付けられ、需要は着実に増え続けています。
クリーン性
きれいに燃えて、環境への負荷を和らげます
メタンを主成分とする天然ガスは、不純物をほとんど含まないきれいなエネルギーです。地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)や光化学スモッグなどの原因となる窒素酸化物(NOx)の排出が少なく、さらに酸性雨や大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)を全く排出しないクリーン性が大きな特長です。
供給安定性
天然ガスへの期待がますます高まっています
現在、世界のエネルギー需要は、アジアを中心に急速に伸びています。天然ガスの需要も着実に増大しており、IEA(国際エネルギー機関)によると、エネルギー需要全体に占める天然ガスのシェアは2040年には25%にまで拡大することが予想されています。
世界各地で産出され、埋蔵量も豊富です
天然ガスは世界各地に広く豊富に埋蔵されており、可採年数は約49年といわれています。また、現在も新しいガス田が世界中で開発され、長期にわたる安定供給が見込まれています。
新たな可能性を秘めた非在来型ガス
新たな天然ガスとして頁岩(シェール)層に含まれるシェールガス、硬質な砂岩層に含まれるタイトサンドガス、石炭層に含まれるコールベッドメタン(炭層ガス)は、従来のガス田から採掘される天然ガスと区別され、「非在来型天然ガス」と呼ばれています。これらは採掘技術の大幅な向上によって、積極的に開発・利用されるようになりました。
※シェールガスの賦存(黒色部分)。シェールガスを含む頁岩層(Gas-rich shale)に水平にパイプを入れ、高水圧で人工的に割れ目をつくり、ガスを採取する
※出所:米国エネルギー省エネルギー情報局
シェールガス
地下数百〜数千メートルの頁岩(シェール)層に含まれているガス で、中国、アルゼンチン、アルジェリア、アメリカ、カナダなど世界中 で埋蔵が確認されています。近年掘削の低コスト化が進んだことにより、アメリカとカナダにおいて開発・生産が進んでおり、今後、生産量の増加が期待されています。2017年にはアメリカから初めて日本に輸入されました。
メタンハイドレート
水分子にメタン分子が取り込まれ氷状になった物質で、分解するとメタンが生成される、「燃える氷」とも呼ばれるメタンハイドレートは日本近海の海底に豊富な埋蔵量が確認されており、 新たな国産エネルギー資源として期待されています。2000年に世界で初めて日本の企業においてメタンハイドレートの採取が行われて以来、技術研究が進み、2013年には世界で初めて メタンハイドレートからガスの生産実験が実施されました。2016年から開始された海洋産出試験などを経て、今後はさらなる技術の確立と商業化に向けた動きが期待されています。