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九州 老舗名店探訪

長年愛され続ける名店を訪ねて
福岡市

割烹 よし田 天神本店

一子相伝のたれが味を引き立てる
創業時から続く「鯛茶」が名物
割烹 よし田 天神本店
▲建て替え前の天神店 ▲建て替え前の天神店
▲建て替え前の天神店 ▲建て替え前の天神店

60年以上前に天神で開店
わずか8坪の店からスタート

福岡市の繁華街・天神に本店を構える「割烹 よし田」。名物の「鯛茶(鯛茶漬け)」を求めて日本各地からお客さまが訪れ、行列ができる人気店です。

創業は1963(昭和38)年、わずか8坪ほどの小さな料理店でした。初代社長の吉田幸生(よしだゆきお)さんが魚屋で住み込みで働いた後、老舗料理店での修業を経て開業。12年営業を続け、1975(昭和50)年に現在の天神本店近くに移転しました。創業時から「鯛茶」はメニューにありましたが、当時評判だったのは天ぷら。会席料理にも必ず天ぷらを出していて、「よし田といえば、天ぷら」といわれるほどだったそうです。

▲建て替え前の天神店 ▲「AUNTIE’S TEA SHOP」

お店の人気が定着していく中、後に2代目社長となる息子の吉田泰三(よしだたいぞう)さんも料理の道に進みました。大学卒業後に東京の高級料亭で6年間修業、さらに福岡の日本料理店で経験を積み、1994(平成6)年、「割烹 よし田」に入店。お店の隣にふぐ料理店「ふく田」を立ち上げて7年間店長を務め、その後本店に戻りました。社長に就任したのは、2011(平成23)年です。
「鯛茶」の人気が急上昇したのも、ちょうどこの頃。それまで口コミで徐々に評判が広がっていましたが、SNSの普及で認知度が一気に高まったといいます。

2019(令和元)年、天神ビッグバン(※)をきっかけに天神店の建て替えと新店舗の出店を決定。2021年には店屋町に新店舗をオープンし、本店として営業を開始しました。
そして2025年6月、建て替えが完了した天神店が再オープン。これを機に本店が天神へ戻り、新たなスタートを切りました。
※福岡市の施策で天神地区を再開発するプロジェクト

店内は完全バリアフリー設計で利用しやすい
▲店内は完全バリアフリー設計で利用しやすい
「よし田名物 鯛茶」1,760円(税込) ▲「よし田名物 鯛茶」1,760円(税込)

名物の「鯛茶」をはじめ
ランチメニューが充実

「よし田名物 鯛茶」は、毎朝いけすから揚げた真鯛を堪能できる看板メニュー。新鮮だからこそのぷりぷり食感で、上品な旨みが口いっぱいに広がります。味を引き立てるのは、初代から現社長だけに伝わる一子相伝のたれ。一人で厨房にこもり、手作りしているそうです。
まず一膳目は鯛の身とたれを混ぜてそのままごはんと一緒に、二膳目はお茶をかけてお茶漬けにしていただきます。お茶は、たれの味わいを邪魔しないように煎り方を変えています。米や海苔、ワサビも選び抜いたものだけを使用。どれ一つ欠けても、味が変わってしまうといいます。

▲「とんかつ定食」1,430円(税込)
▲「とんかつ定食」1,430円(税込)

実は、「とんかつ定食」も根強いファンがいるメニュー。上質なヒレ肉を使い、よし田伝統の揚げ方でカラリと仕上げています。外はサクッと中はしっとりやわらかく、とんかつのおいしさを追及した逸品。「平日は毎日連続で来られて、47日間注文したお客さまがいらっしゃいました」というエピソードがあるほど、ハマってしまう人も多いそうです。

ランチは定食のほかに、鯛茶や天ぷら、刺身などがセットになったコースも用意。人気が高く行列必至なので、席を予約して行くのがおすすめです。

▲「とんかつ定食」1,430円(税込)

鯛を使ったメニューなど
一品料理も豊富

一品料理のおすすめは、1カ月に6~7トン仕入れているという鯛を使った料理。2㎏を超える大ぶりの真鯛のみを厳選しているため、脂乗りが良く、煮ると身がふわふわに。甘辛く炊いた「鯛あら煮」は、ごはんやお酒と相性抜群です。

▲「鯛あら煮」1,320円(税込)
▲「鯛皮パリパリサラダ」1,100円(税込)

「鯛皮パリパリサラダ」は、たっぷりの野菜にパリっと揚げた鯛の皮をトッピングしたサラダ。鯛の皮はうろこをとって身を削ぎ、1度干してから素揚げをして味付け。皮の下には、オリーブオイルに漬け込んだ鯛の身で作る特製ディップが潜んでいて、味の決め手になっています。料理長考案の手間ひまかけたオリジナルメニューです。

「鯛あら煮」「鯛皮パリパリサラダ」はどちらも、刺身などに使う身を外した残りの部位を活用しています。1匹の鯛から取れる身は4割ほどで、残りのアラや骨が約6割。「フードロスを減らし、全てをおいしく食べられるように」と、新メニューや商品の開発にも取り組んでいます。

順風満帆に見える「割烹 よし田」ですが、博多店屋町店が開業した時期はまさしくコロナ渦のまっただ中。天神店の建て替えも決まっていて、後戻りはできない状況でした。終わりの見えない中、お弁当販売や時短営業など、できる限りの手を尽くす日々。従業員の生活を守るため、アルバイトの学生たちも含め給与は全額支給しながらも苦境を乗り切ったといいます。

「おいしかった、ここに来て良かった、とお客さまに思っていただけるよう、お店の伝統を守り続けていきます」。と吉田社長。100年企業を目指し、未来に向けて力強く歩んでいます。

割烹 よし田 天神本店の地図

割烹 よし田 天神本店

  • 住所

    福岡市中央区天神1-14-14
    [ GoogleMap ]

  • 電話

    092-721-0171

  • 営業時間

    11:30~14:30(最終入店13:40/LO13:50)、17:00~22:00(LO21:00)

  • 定休日

    第1・第3日曜日、8/14~8/16、12/31~1/4

  • アクセス

    福岡市地下鉄「天神」駅より徒歩約3分

  • HP

    https://www.kappo-yoshida.jp/

※掲載している情報は、2026年2月20日時点のものです。