お寿司屋さんのつけ台は極力、何もない状態に
お寿司屋さんでたまに見かけるのが、握りが出ているのに話に夢中で、つけ台に置きっぱなしになっている光景。料理は出てきたら状態が変わらないうちにいただくのが鉄則です。同伴者がそうしている場合、いつ店主に指摘されるかとこちらも気になって仕方がありません。相手が目上の方の場合には伝え方が難しいのですが、早く食べた方が良いことをさりげなく伝えましょう。もちろんそれはお寿司に限ったことではなく、焼鳥なども要注意です。温度だけではなく、大抵の料理は時間と共に香りや食感、そして味が劣化していきます。置いておいて良いことなんてひとつもありません。シェアするときの大皿に少しだけ料理を残さない
もう一つありがちなのが取り分けでいただく際、お皿に少しだけ料理が残っている状態。中国料理は残すのが礼儀だとか、そもそも取り分けはサービスの人がするものというのはここでは置いといて、日常のカジュアルな集まりを想定してください。お皿に残っている料理も徐々に劣化します。様子を見つつ「もう少しいかがですか」と取り分けてお皿を空にしてしまいましょう。できれば、料理が出てきたら、その日のホスト役が「取り分けますね」と残らないように全員分を取り分けるといいですね。ただし、人によって胃袋の大きさやその日の体調が違いますので、あえて少なめに取り分けてあげた方がよい場合もありますし、そもそもの量がすごく多いときは全部取り分けると全員食べきれないという場合もあります。そこは臨機応変ですね。特に終盤に出てくるメイン料理は要注意です。この段階ではお腹の状態の個人差が激しくなりますので「このくらい食べられそうですか」と聞いたりしながら取り分けましょう。ただ、最近は事前にお店の方が取り分けて提供してくださることもかなり増えてきましたね。弓削聞平(ゆげぶんぺい)
2001年より福岡とグルメをテーマにフリーエディターとして活動。「epi」「ソワニエ」の元編集長。個人事務所「聞平堂」では「2000円以下のご褒美ランチ」「福岡 路地に隠れたうまい店」等を出版。10月10日には「福岡 甘党図鑑」も発行。