“もしも”の時の連絡法

&and研究室〈災育②〉後編

“もしも”の時の連絡法





避難マップ

「家族みんなが家にいる時」、「それぞれが仕事や学校に行っている時」、「子どもがお稽古ごとに行っている時」など、起こり得るあらゆるシチュエーションをみんなで考えながら、避難マップや行動表をつくりましょう。

行動表

「お父さんは会社から○○小学校へ」、「A子が塾の場合は、お母さんがB太郎を連れてA子を塾に迎えに行き、3人で◎◎公園へ」など、だれがどのように動くかを行動表にまとめ、家族全員で共有しておくことが大切です。父と母が別々の場合、お互いの安全を確認してから合流を。







マップができたら、災害時に慌てなくて済むように、実際にみんなで地図を持って町を歩き、道を確認しましょう。できれば明るい昼と暗い夜、2度歩いてみるのがおすすめです。また、避難場所が学校など広い場所の場合、混み合っても落ち合えるよう、待ち合わせ場所を細かく決めておくと安心です。



実際、災害時に何をやるべきか、冷静に判断できなくなるもの。やるべきことをリストアップし、( )内に担当者名を記録して、冷蔵庫などいつも目に付くところに貼っておきましょう。役割を決めたら、実際に災害が起こったことを想定して、練習してみましょう。ただし、役割があるとはいえ、身の安全が第一です。まずは、自分の身を守ることを最優先に考えましょう。





もしはぐれてしまった場合や携帯の電池が切れてしまった場合に備え、連絡先や連絡の取り方、集合場所など、各自の防災メモを作成し、①で作ったマップと一緒に、普段から財布などに入れて持ち歩きましょう。また、職場や学校、家の近くの公衆電話の場所も確認しておきましょう。





災害が起こると携帯電話などがつながりにくくなります。これは、110番や119番など緊急の通信を優先するため。比較的つながりやすいパケット通信を利用した災害用伝言サービスやメールなどを活用するようにしましょう。また、1つの方法が使えなかったときのために、いくつか連絡方法を準備しておきましょう。

連絡手段

①携帯電話・パソコン
通話規制や基地局の倒壊、停電などで音声通信がつながりにくくなることも。比較的つながりやすいといわれるパケット通信を利用したメールやLINE、災害用伝言サービスを活用しましょう。近所のFree Wi-Fiスポット(コンビニなど)もチェックを。メールやツイッター、フェイスブックなどのSNSが有効。普段から使い慣れておきましょう。使用するにはネット環境と電源が必要。充電切れに備え、充電器などを常備しておきましょう。

②公衆電話
通常の電話よりもつながりやすく、災害時には無料で使用できます。一度使い方を確認しておきましょう。
③家にメモを残す
家族に避難先を伝えるメモを貼る場所(玄関のドアの裏側など)は、あらかじめ決めておきましょう。

災害用伝言サービス

電話やパソコンなどからアクセスできる災害用の伝言ダイヤル。家族が離れ離れになった時に、利用するサービス、登録する電話番号を決め、一度使い方を確認しておきましょう。

①災害用伝言ダイヤル(NTT)
すべての電話からアクセス可能(固定電話は被災地域の市外局番に限る)。登録する番号はあらかじめ家族で話しておきましょう。「毎月1日・15日」、「正月3が日」、「防災週間(8月30日~9月5日)」、「防災とボランティア週間(1月15日~21日)」には、災害用伝言サービスの体験利用が可能なので、一度みんなで試しておくと安心!

◎メッセージを残す(30秒以内)
 171→1+登録する電話番号(自宅など)→メッセージを残す。
◎メッセージを聞く
 171→2+登録する電話番号(自宅など)→メッセージを聞く。

②災害用伝言サービス(携帯)
各携帯電話会社などが運営する災害用伝言板。公式メニューやアプリからアクセスし、あらかじめ登録をしておけば、安否のお知らせメールなどを送ることができます。詳しい使い方は各社のHPなどでチェックしましょう。

③災害用伝言版
インターネットを利用して、安否の確認ができる伝言板。100字のメッセージが残せます。家族や親戚、知人との間で登録する電話番号をあらかじめ決めておきましょう。

三角連絡法

被災地内や被災地への電話は通じにくくなります、それに対して被災地外への電話は比較的通じやすいことも。離れた場所に住む家族や親戚、知人の家を連絡先に決め、そこを中継点にして家族の安否や連絡をとる方法が「三角連絡法」です。中継点となる人を数か所決めておきましょう。




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この記事は&and184号に掲載されています。

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