メキシコ料理のあれこれTOPICS①

Hello!世界の国民食 vol.2 Mexico

メキシコ料理のあれこれTOPICS①

好きなものを好きなように包んで食べる「タコス」は、メキシコを代表する国民食。
近ごろ日本でも密かなブームを呼んでいて、専門店も目にするようになりました。
人気の秘密は、その自由さ、手軽さ、楽しさ。作って、食べて、テンションがアップ⤴する陽気なメニュー「タコス」の魅力に迫ります。







太古から愛されてきた南米の国民食!

タコスの起源は今から約6000年前。日本が縄文時代の頃に遡ります。メキシコの農耕集落の先住民が、畑仕事の合間に簡単に肉や魚を焼き、トルティーヤで挟んで食べていたのが、その始まりと言われています。その後、マヤ・アステカ文明でもトルティーヤが主食に。1519年にスペインが入植してからは、初めて新大陸に豚が持ち込まれ、その美味しさが知られることに。トルティーヤの具材として好まれ、豚の飼育が一気に広まったそうです。
実は、私たちが思い浮かべるハードシェルタコスは本場にはないもの。これはメキシコの領土であったテキサス州で生まれたもので、具材もアメリカ人が好むように、ひき肉・チェダーチーズ・レタス・トマトなどが使われています。このようなメキシコ風アメリカ料理は「TEX-MEX(テックス・メックス)」と呼ばれています。
日本に伝わったのは戦後。駐留したアメリカ軍からなのだとか。そういう理由で私たちが身近に感じているのは「TEX-MEX」のタコスなのです。


ユネスコ世界遺産に登録されたメキシコ料理とは!?

タコスをはじめ、伝統的な食文化が評価され、メキシコ料理は2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。東西南北に国土が広がるメキシコは、各地方で郷土料理が生まれ、その数はなんと約5000種以上。コンビニなどで見かける「ブリトー」は、トルティーヤを使った北部の料理。南部の町・オアハカはカカオの産地として知られ、カカオを使った「モレ」という料理などが有名です。



〈ブリトー〉
小麦が採れる北部で生まれた料理。小麦粉のトルティーヤに肉やサルサ、チーズを詰めて巻いたもの。日本のブリトーは「TEX-MEX」風のモノが多い。
〈モレ〉
「モレ」はソースのこと。チョコレートにさまざまなスパイスをミックスしたソースを肉にかけた料理が、南部の伝統料理として親しまれている。
〈チュロス〉
16世紀にスペインから伝わった揚げ菓子。メキシコでは、ホットチョコレートに浸しながら食べるのがポピュラーなのだとか。


【あわせて読みたい】
世界の国民食「メキシコ料理のあれこれTOPICS②」
この記事は&and186号に掲載されています。

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