これからの季節、クリスマスに年末年始と、華やかなテーブルを囲む機会も多くなります。
今回は、そんなハレの食卓に彩りを添えるパテ&テリーヌをご紹介します。
難しそうなイメージですが作り方は意外とシンプル。
時間はかかりますが、ぜひ挑戦してみてご家族をあっ!と驚かせてみてはいかがですか⁉







フランス料理は、ルネサンス期に開花

フランス料理といえば高級なイメージがありますが、私たちのイメージするフレンチのコース料理は、16世紀にフランス王アンリ2世のもとに、イタリア・メディチ家のカトリーヌがお抱えのシェフを連れて嫁入りしたことをきっかけに発展した“宮廷料理”を源流とするものです。調理法だけでなく、フォークやナイフを使う食事作法もこの頃に持ち込まれたのだとか。しかし、フランス革命により状況は一変。失業した宮廷料理人が町中でレストランを開いたことで、市民の間にもフランス料理が広まりました。
日本にフランス料理が伝わったのは明治維新頃ですが、当時は一般化せず、後に帝国ホテルやホテルオークラなど、外国人ゲストが多いホテルの料理人などによって徐々に一般市民に広まっていきました。
今回紹介するパテやテリーヌは、フランス料理を代表するメニューですが、宮廷料理の流れとは歴史が異なります。これらは、もともと肉の保存食として生まれた「シャルキュトリ」と呼ばれる食肉加工品の仲間。保存食がフランス食文化を代表するメニューに発展したものなのです。


フランス人の知恵から生まれた「パテ」

昔からフランスでは肉食文化がありました。しかし、豚一頭からは食べにくく余ってしまう部位もでるもの。それらを無駄にすることなく食べきる!という考え方から、様々な部位を用いるパテが誕生したのです。家庭でも気軽に作れて長く保存でき、栄養をたっぷり摂れて、寒い冬も乗り越えられる…「パテ」はフランス人が生み出した賢い料理なのです。
パテの代表「パテ・ド・カンパーニュ」とは「田舎風パテ」という意味。
農家で作られていた家庭料理です


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