お会計時のもたもたは他のお客さまにも迷惑

 終わりよければすべてよし。会食において終わりといえばお会計です。これまで楽しく有意義だった会食を台なしにしないためにも、お会計はスムーズに済ませたいものですね。
 支払い時にまず考えるべきことは円滑に済ませるということです。グズグズもたもたは、お店に対しても他のお客さまに対しても迷惑です。自分たちが時間を取るということは、スタッフの時間を取るということであり、それは他のお客さまへの接客時間を奪うということです。よくある、テーブルやレジ前での
「私が払います」
「いえいえ、ここは私が」
というやりとりは一番避けたい行動です。



一円単位で割り勘しない

 割り勘でない場合は、支払う方がいかにスムーズに支払うかも重要です。同伴者がお手洗いに立っている間に済ませるというのはよくありますが、自分がお手洗いに行くときに済ませるのも一つの方法です。また、明らかに自分がごちそうになる立場の場合、あえて食後にお手洗いにいって、さりげなくそういう時間を創出した方がよい場合もあります。
 ごちそうになる方もあまり「困ります」と粘りすぎず、次の店を自分が支払うとか、翌日すぐに御礼状や御礼の品を贈るなどで気持ちを伝えるようにしましょう。
 また、割り勘の際にはあまり細かな金額まできっちり割って小銭のやりとりをせず、せめて100円単位くらいにして、あとは駐車場代が必要な人や遠方の人などにお釣りをざっくり渡したりしましょう。もちろん食べた量や内容が明らかに違うとか、飲酒・非飲酒などの差がある場合は、該当者が多めに払うことは必要です。特に料理を選べるプリフィックスコースの場合などは選ぶ料理によって金額も1000円以上違うことがありますので、割り勘の場合にはそういう点も考慮しましょう。
 こんなことを踏まえてお会計を済ませれば、自分たちもお店も他のお客さんも笑顔になれてウィンウィンウィンですね。
弓削聞平(ゆげぶんぺい)
福岡のフリー編集者。ウェブマガジン「UMAGA」編集長(https://umaga.net)。「ソワニエ」の元編集長。「私、この店、大好きなんです。」「福岡オンリーワン レストラン&ショップ」等を出版。RKBラジオ「オトナビゲーション」に出演中。