みんなが大好きなメニューを紹介する「あっぱれ!国民食」。
今号から、世界に広めたい、後世に伝えたい九州のソウルフードを取り上げます。
第1回目のテーマは「麺料理」。
メニューが生まれた背景や移り変わりを交えながら福岡、熊本、大分から3つの麺をご紹介します。
家庭で上手につくるコツをプロが伝授してくれました。




1900年頃、熊本に華僑のコミュニティがあり、福建省出身者の宴会の際、大皿料理として太平燕が提供されたと記録されています。当時は麺料理というより、前菜の後に出されるスープもしくは煮込み料理と認識されていたとか。
1934年に「紅蘭亭」が開店し、太平燕は個食化され、単品料理として登場。名物料理として親しまれてきました。その後、熊本県知事が熊本の名物料理として紹介したことをきっかけに全国へと人気が広がり、給食でも登場するようになりました。


〈 教えてくれる先生 〉 葉山耕司さん
紅蘭亭グループの取締役副社長。創業者である祖父の味を守りつつ、今という時代にあった中華料理を発展させ続ける。
紅蘭亭 下通本店(こうらんてい しもとおりほんてん)
熊本市の繁華街、下通のランドマーク的存在となっている老舗中華料理店。九州の食材を積極的に使った料理は、誰もが認める美味しさ。落ち着いて食事を楽しめる雰囲気も魅力だ。
熊本県熊本市中央区安政町5-26
TEL.096-352-7177
営業時間.11:00〜21:00(OS20:00)
定休日.無休
※営業情報については、通常営業時の内容です。
店舗によって臨時休業、営業時間短縮など変更の場合がございますので、ご利用の際は事前にご確認ください。


材料(1人前)


緑豆春雨 ……100g
イカ ……2切
エビ ……3尾
豚バラスライス ……15g
キャベツ ……100g
玉ネギ ……10g
青ネギ ……10g
キクラゲ(細切り) ……10g
(あれば「金針菜」※1 ……1本)
中華スープ(市販の素でつくっておく) ……400cc
ゆで卵 ……1個
【A】
塩 ……小さじ1
酒 ……大さじ1
うま味調味料 ……適量
ゴマ油 ……適量

サラダ油 ……適量
黒コショウ ……適量
※1 百合の花の蕾を乾燥させた中華食材。水で戻して使う。

作り方


【1】
材料の下拵えをする。キャベツや玉ネギは6mm程度の幅に、青ネギは6〜7cmにカット。春雨とキクラゲは10〜20分ほど水に浸して戻しておく。イカは切れ目を入れ、飾り切りに。豚肉は一口大に。中華スープは温めておく。
【2】
中華鍋にサラダ油を熱し、エビ、イカ、豚肉を炒め、野菜を加える。半分くらい火が通ったら、事前に温めておいた中華スープを入れる。

【3】
春雨を味噌こしなどに入れて鍋に入れ、10秒程度スープに浸し、丼に入れる。鍋に【A】を加えて味をととのえる。

【4】
春雨の上に具材を盛り付け、スープを注ぐ。ゆで卵をのせ、黒コショウとゴマ油をかけて仕上げる。





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