九州発、世界に広めたい、後世に伝えたい、お国自慢のソウルフードをご紹介します。
今回は「肉料理」3品をピックアップ。
オリジナルの味を守り続ける人気店のプロが、コツやアレンジなどを交えながら家庭でも上手に作ることができる“秘伝のレシピ“を伝授してくれました。




昭和30年代、宮崎県延岡市の洋食店でまかない料理としてつくられたのが発祥とされる「チキン南蛮」。最初は鶏の唐揚げを甘酢に漬けたものでした。現在主流となっているタルタルソースをかけたスタイルを確立したのは宮崎市内に洋食店「おぐら」を創業した甲斐義光氏。当時、鶏は一羽まるごとしか仕入れられず、余ってしまうむね肉を活用したいと、延岡市の修業先で食べた料理をアレンジ。「リピートしたくなる、インパクトのある味を!」との思いで、タルタルソースをかけた「チキン南蛮」が大人気となりました。


〈 教えてくれる先生 〉
山元 保さん
「おぐら」の調理部長。「うちのチキン南蛮は宮崎のソウルフード。これからも伝統の味を守り続けていきたいですね」。

おぐら 瀬頭店
昭和30年代から続くファミリーレストラン。名物の「チキン南蛮」を求め、開店前から行列ができ、1日中満席が続く。「チキン南蛮」のほか、「チャンポン」も人気となっている。
宮崎県宮崎市瀬頭2-2-23
TEL.0985-23-5301
営業時間.11:00〜21:00(OS19:50)
定休日.無休
※営業情報については、通常営業時の内容です。
店舗によって臨時休業、営業時間短縮など変更の場合がございますので、ご利用の際は事前にご確認ください。


材料(2人前)



鶏むね肉 ……300g
塩コショウ ……適量
薄力粉 ……適量
溶き卵 ……1個分
揚げ油 ……適量


[タルタルソース]
キュウリ……10g
ニンジン ……10g
玉ネギ ……10g
【A】
マヨネーズ ……100g
砂糖 ……大さじ1強
レモン汁 ……少々
コショウ ……少々

ゆで卵 ……1個


[南蛮酢]
玉ネギ ……1/4個
ショウガ ……1片分
濃口醤油 ……100cc
淡口醤油 ……50cc
米酢 ……200cc
みりん ……30cc
砂糖 ……240g
塩 ……小さじ1/2
お好みで七味 ……少々

作り方


【1】
タルタルソースをつくる。キュウリ、ニンジン、玉ネギはすべて細かいみじん切りにし、【A】と一緒にボウルに入れてよく混ぜる。最後にみじん切りしたゆで卵を加えてさらに混ぜる。
【2】
南蛮酢をつくる。玉ネギはスライス、ショウガは千切りにし、[南蛮酢]の材料をすべて鍋に入れて火にかける。沸騰させ、玉ネギが少し柔らかくなったら火からおろす。
【3】
鶏むね肉は細かく切り込みを入れてから一口大に切る。塩コショウをした後、薄力粉をまぶし、余分な粉をしっかり落とす。

【4】
溶き卵にくぐらせ、170度に熱しておいた油で5〜7分揚げる。

【5】
揚げた鶏の油を切り、熱いうちに南蛮酢に2~3分程度漬ける。汁気を切り、玉ネギやショウガと一緒に皿に盛り付ける。タルタルソースをかけて仕上げる。


「おぐら」ではカットせずにむね肉一枚を使用。秘伝の南蛮酢や少し赤みがかったタルタルソースも絶品です。





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