〈日本の薬膳〉食材図鑑 File22


日本の健康モデル食といわれる、日本型薬膳。旬のパワーを活かし、病気にかかりにくい身体づくりをめざす食材を図鑑形式でお届けします。

【さといも】| taro |[学名]Colocasia esculenta |
[分類]サトイモ科サトイモ属
[主な産地]千葉、埼玉、宮崎など
[旬の時期]10月、11月

調理法


皮をむいて下処理をすると、カリウムなどのミネラル類が損失するため、洗って皮付きのまま塩ゆでし料理に使用するとよいでしょう。5〜6分茹でると皮が簡単にむけます。

選び方


傷が無く、ひび割れていないもの。丸い形のもので、地肌が白いものが美味しいでしょう。(白くないものはアクが多い)

◎さといもの粘り成分は多糖のアラビノガラクタンという成分です。このアラビノガラクタンは、加熱後においてもその粘性は変化しません。機能としては血糖の低下作用が期待されます。なお、さといもはカリウムを多く含むため、腎臓病の方は食べる量にご注意ください。

栄養素・成分


食品成分表(可食部100gあたり)
*球茎、生
●エネルギー・・・53kcal
●たんぱく質・・・1.5g
●炭水化物・・・13.1g
●カリウム・・・640mg
●リン・・・55mg
●葉酸・・・30μg
●ビタミンC・・・6mg
●食物繊維総量・・・2.3g
日本食品成分表2021(八訂)

監修/中村学園大学 学長補佐 栄養科学部特任教授 三成由美、薬膳科学研究所所長 徳井教孝