九州発、世界に広めたい、後世に伝えたい、お国自慢のソウルフード。
今回は、時代に合わせて変化しながら、今日まで受け継がれ、親しまれている「鍋・汁料理」をご紹介します。 この冬はアツアツの郷土料理で温まりましょう。



「博多名物・もつ鍋」のルーツは福岡県・筑豊エリアにあるといわれています。昔、炭鉱で働いていた人々が労働の活力源としてホルモンとニラを炊き、醤油たれで味付けした「ホルモン鍋」を食べていました。博多では、戦後食糧難となった1946年に福岡市早良区にある「万十屋」の初代女将・松隈ハツコさんがすき焼風もつ鍋を考案。さらに1970年前後からホルモン鍋をアレンジしたスープスタイルのもつ鍋を提供する専門店が続々誕生しました。
90年代には福岡の店が東京に進出したことでもつ鍋ブームが起こり、博多の名物鍋として全国的に知られるようになったのです。

〈 教えてくれる先生 〉
古賀 英俊さん
自己流で作っていたもつ鍋が美味しいと評判になり31年前に店を開業。以来、味にうるさい博多っ子たちに支持されている。
博多 五衛
創業から31年を迎えたもつ鍋店。国産和牛の小腸のみを使用したもつ鍋は、3種の味噌を合わせた味噌味と博多あごだしを使った醤油味の2種。どちらもシンプルながら奥深い味わいだ。
福岡市中央区大名1-9-4イニシアイオ大名1階
TEL.092-713-2188
営業時間.17:00〜24:00(OS23:30)
定休日.不定休
※営業情報については、通常営業時の内容です。
店舗によって臨時休業、営業時間短縮など変更の場合がございますので、ご利用の際は事前にご確認ください。


材料(2人前)


もつ(写真は小腸。もつは好みの部位で可) ……200g
キャベツ ……200g(1/2~2/3玉)
ニラ ……1束
ニンニク ……10g(中2片分)
粗びき唐辛子 ……適量
ちゃんぽん麺……1玉

[ニンニクだし醤油]
みりん……大さじ4
【A】
薄口醤油 ……大さじ2
濃口醤油 ……大さじ2
顆粒昆布だし ……小さじ1
白だし ……大さじ2〜3

ニンニク ……10g(中2片分)
水 ……500cc

作り方


【1】
ニンニクだし醤油をつくる。鍋にみりんを入れて火にかけ、沸騰させてアルコールを飛ばす。
【2】
火をとめて輪切りにしたニンニク、調味料【A】を入れる。再度火にかけ、ひと煮立ちさせて火を止める。常温まで冷ましてから冷蔵庫で一晩寝かせる。
【3】
もつの下処理をする。45度くらいのお湯で軽く洗ってざるにあげ、塩(分量外・小さじ1程度)でもんで水で洗い、ぬめりをとっておく。
【4】
キャベツは一枚ずつはがし、芯を取りながら食べやすい大きさに手でちぎる。ニラは下から5cmくらいは切り落とし、10cm幅に切る。ニンニクは煮崩れしにくいよう縦に切る。


【5】
鍋にニンニクだし醤油を濾して入れ、水を加えて沸騰させる。
【6】
沸騰したスープにもつ、キャベツ、ニラ、ニンニク、唐辛子を入れる。野菜が蓋代わりになってもつに火が通る。野菜がしんなりしたら出来上がり。具材を食べ終わったら、〆のちゃんぽん麺を入れて味わう。






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