お店が許しても、他のお客さんの気持ちを考えて
昨今、電車やバスの車内において、スマホで会話している人はほとんどみかけませんが、飲食店ではまだときどきみかけます。どちらも公共の場という点は同じですから、飲食店に入るときはマナーモードにし、もしかかってきたときも店内で会話をしないというのは、当然のマナーです。特にお酒が入っていると知らず知らずのうちに声が大きくなっているものです。ふと気がつくと、周りのお客さんの視線が痛いということがあると思います。これって、意外に常連さんに限ってやっていたりするんですよね。店主との関係性から何も言われないのかもしれませんが、他のお客さんにとってどうなのかをよく考えましょう。会話をしないにしても、スマホの通知音がピコンピコンなっている人もときどきいますね。しかもかなり頻繁な人も。本人はいつものことなので麻痺しているのかもしれませんが、「うるさいな〜」と思っている人がほとんどだと思いますよ。

撮影は許されたとしても最小限の時間で
そしてスマホといえば写真ですよね。できれば音がしないカメラアプリを使うなど、他の人に不快な思いをさせないようにしましょう。また、昨今多くの人がSNSに投稿するようになったこともあり、動画を撮ったり、いろいろな角度から何回も撮ったりして、以前以上に時間をかける人も増えています。しかし、お店の人は提供したら料理にはすぐ手をつけてほしいと思っているものです(料理にもよりますが)。撮影はスピーディに行って、最高においしい瞬間を逃さないようにしましょう。もちろん、お店に撮っていいかどうかの確認もお忘れなく。また、以前はカウンターやテーブルの上にスマホを置くのも無粋と言われていましたが、最近はお店側も気にしないところが増えてきました。もちろん置かない方が美しいと思いますが、お店の業態、雰囲気、店主にもよりますね。しかし、和洋問わず、ハイクラスなお店では、スマホは電源をオフにしてバッグにしまっておく方が無難ですね。
弓削聞平(ゆげぶんぺい)
福岡のフリー編集者。ウェブマガジン 「UMAGA」編集長(https://umaga.net)。「ソワニエ」の元編集長。「ぐる〜り糸島」「私、この店、大好きなんです。」「福岡オンリーワン レストラン&ショップ」等を出版。