衣をつけて、揚げるだけのシンプルな工程の中に、ここぞ!という押さえておくべきポイントが満載のとんかつ。今回は、中村調理製菓専門学校の山片先生に、サクッとふんわりジューシーな「とんかつ」の作り方を教えてもらいました。


教えてくれたのは…

中村調理製菓専門学校  准教授 山片 良さん
中村調理製菓専門学校・准教授。同校卒業後、京都や福岡の和食店で経験を積み、1990年より母校にて教鞭を執る。




[部位]×[パン粉]の組み合わせで好みのとんかつが完成!


【 豚肉 】
脂に甘味のある黒豚をはじめ、いろいろな豚肉があります。

【 パン粉 】
サクサクが好みなら粗目のパン粉、さっぱり系なら細かいパン粉で串揚げ風に。
部位によって脂の入り具合も違うので、好みのものを選びましょう。








下ごしらえをすることで、美味しさはもちろん、見た目もよくなります。

1.余分な水分はしっかり取る


ドリップ(肉汁)は、しっかりふき取る。水分があると衣が付きにくく、揚げた時に衣が剥がれる原因に。



2.すじを切る


肩ロースは全体に、ロースは脂と肉の間のところにすじがあるので、切っておくと肉が縮みにくくなる。ヒレにはすじがないので、すじ切りは不要。



3.塩コショウをする


あらかじめ、バットに塩コショウをして、そこに肉を乗せ、上からまた塩コショウをする。こうすると裏返す手間も省け、まんべんなく塩コショウできる。




衣は、剥がれないためのコツを抑えて、手早く、揚げる直前につけるのがポイント!

1.小麦粉は薄く、ムラなく


小麦粉(薄力粉)はできるだけ薄く、ムラなくつける。両面につけた後、はたいて馴染ませる。


2.玉子をつける


小麦粉を付けた豚肉を、よく溶いた玉子にさっとくぐらせ、余分な玉子を落とす。



3.パン粉をつける


パン粉は惜しまずたっぷりとバットに入れ、両面に付けた後、軽く押さえる。あまったパン粉は冷凍して、ハンバーグなどを作るときに使ってもよい。







”揚げ“を制するものは「とんかつ」を制す。
温度調整さえうまくできれば、「とんかつ」はほぼマスターしたようなもの。
さあ、美味しい「とんかつ」を揚げましょう!



1.揚げはじめは、160℃


最初は低めの温度からスタート。たっぷりのサラダ油を160℃に熱し、とんかつを投入。しっかり温度を管理しよう。



2.浮いてきたら180℃に温度を上げる


肉が浮いてきたら、強火にして180℃まで温度を上げて1~2分揚げる。温度を上げることで、カラッと仕上がり、油切れがよくなる。



3.油を切る


油から上げるときは、肉を縦にして油を落とします。最後に1cmほど油に付け、5秒ほど置くと、しっかり油が切れます。鍋からあげた後は、なるべく全体が空気に触れるように網の上などに置く。




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