〈日本の薬膳〉食材図鑑 File07


日本の健康モデル食といわれる、日本型薬膳。旬のパワーを活かし、病気にかかりにくい身体づくりをめざす食材を図鑑形式でお届けします。

【しょうが】| ginger |[学名]Zingiber|
[分類]ショウガ科ショウガ属
[主な産地]高知、熊本、千葉など

調理法


新しょうがをスライスして、サッと1%の塩水で茹で、甘酢に漬けると、保存性も殺菌力も高まります。

◎新しょうがは、色が白く皮にしわがなく、ふっくらしっとりしているものが良いでしょう。

◎しょうがの辛味成分のジンゲロールやショウガオールには殺菌作用があります。

◎しょうがの辛味成分はジンゲロールという成分ですが、興味深いことに、しょうがを貯蔵しておくと、この成分からショウガオールという成分が生じます。このショウガオールはジンゲロールより、解熱、鎮痛作用が強くなります。漢方薬発祥の国、中国では昔から経験的にこの作用が強くなることを知っていて、しょうがをわざわざ乾燥させて乾姜という漢方薬にして治療に使っています。しょうがには他に健胃作用や体を温める作用があり、食欲不振や風邪の初期に用いられます。

栄養素・成分


食品成分表/根茎、生(可食部100gあたり)
●エネルギー …… 30kcal
●たんぱく質 …… 0.9g
●炭水化物 …… 6.6g
●ナトリウム …… 6mg
●カリウム …… 270mg
●カルシウム …… 12mg
●マグネシウム …… 27mg
●リン …… 25mg
●鉄 …… 0.5mg
●マンガン …… 5.01mg
●ビタミンB₁ …… 0.03mg
●ビタミンB₂ …… 0.02mg
●食物繊維総量 …… 2.1g
参考資料:五訂増補日本食品標準成分表

監修/中村学園大学栄養科学部教授 三成由美、薬膳科学研究所所長 徳井教孝