24時間社会、季節の変化、女性ホルモンの影響……など不眠の原因は多岐にわかりますが、不眠のタイプは主に4つに分類されます。
お手軽に始められる快眠メソッドをヒントに、今の睡眠を見直してみましょう。
※タイプAからDまで、1つが週3日以上続き、「翌日の社会生活に支障がある」場合に限ります。
頭をよぎる不安を払い安定した心をキープ
一般的に布団に入ってから眠りにつくまでに30分以上かかり、本人がそれを苦痛に感じている場合を指します。本来、誰しも夜になると脳が疲れていてネガティブな思考に陥りやすいもの。なかでも、その傾向が強い人は今日起こった出来事を振り返る“1人反省会”をして寝付けない場合があり、最近はとくに若い女性が多いようです。
精神疾患も睡眠に影響を及ぼすことがわかっており、入眠障害がその影響の一つ。また、精神的ストレスを抱えた人が不眠によって心身が疲労し、精神疾患が発症することもあります。
自然な生理的変化だと気にし過ぎないのも吉
入眠後、夜間に目が覚めてしまい、再入眠までに2時間ほどかかり、その回数が著しく多く、日中に強い眠気に襲われるといった症状がある場合、障害とみなされます。ただし、加齢とともに睡眠の質が低下することは自然な生理現象のため、気にしすぎは禁物です。眠れないことを気にしすぎて余計に眠れなくなったり、緊張状態になったりして、眠ろうと努力するほど眠れなくなる“精神生理性不眠症”を招くことになりかねません。 もし、夜中に起きてお手洗いに行き、寝床に戻ってすぐに眠れるようであれば心配無用です。

寝るのも仕事のうち楽しい宴もほどほどに
通常の起床時間よりも2時間以上早く覚醒してしまい、再入眠が困難な状態のこと。40~50代など働き盛りの世代によく見られ、その多くは精神的に不安があったり、プレッシャーに直面していたり、さらには日常的に飲酒をする人がその傾向にあります。とくに飲酒後は、血中のアルコール濃度が下がって、明け方にパッと目が覚めてしまいます。朝4時に目が覚め、そのまま眠れずに、日中に強い眠気に襲われるといったケースも。
春は歓送迎会やお花見などお酒を飲むシーンが多いので、特に気をつけたい時期です。

自身の睡眠を記録し原因を探るのが近道
適切な睡眠時間を確保しているのにもかかわらず、主観的に満足できるような眠りを得られていない状態。「朝起きられない」という声がよく聞かれ、最近は子どもにも多く見られます。なかには、「逆説性不眠症」というものもあり、本人は眠れないと主張する一方で、脳波などを調べると不眠となるような確かな要因がない状態も。熟眠障害の原因は個人差が大きく、寝床内環境が適していないのか、それともストレスを抱えているのか……などさまざまなことが考えられるため、まずは自分の睡眠の問題点を探すことが必要です。
教えてくれたのは…
睡眠コンサルタント産業心理カウンセラー
友野 なお さん
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